災害マネジメント総合支援センターは、有事災害時における当院のBCP・BCM、保健医療福祉に関する支援等の業務を総合的にマネジメントする病院長直属の組織です。センター長・副センター長の下に、BCPや災害対策マニュアル等の整備や院内訓練・研修などの院内業務を行うBCP部門、DMATなどの医療チームの管理や災害時派遣などの院外業務を行うコーディネート部門、災害医療に関するデータなどを解析し利活用するデータマネジメント部門の3部門から構成されています。
BCP部門
当院の病院職員を対象として、災害訓練や研修などの実施、災害対策マニュアルや各部署のアクションカードの整備、当院の事業継続計画(Business Continuity Plan: BCP)や事業継続マネジメント(Business Continuity Management: BCM)の策定を行っています。これらを通じてソフト面、ハード面から院内全体の災害対応体制のレベル向上を目指しています。
コーディネート部門
当院における災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team: DMAT)などの管理運営や、大分県医師会や日本医師会災害派遣チーム(Japan Medical Association Team: JMAT)、保健所や災害時健康危機管理支援チーム(Disaster Health Emergency Assistance Team: DHEAT)などの関係組織との連携を進めていき
ます。有事災害時においては医療救護班派遣などの調整、診療所や中小病院の支援、当該自治体と連携した避難所支援や情報管理に関する業務などを行います。
データマネジメント部門
減災・復興デザイン教育研究センター(CERD)と連携して、有事災害時における医療情報の適切なマネジメント、利活用を行うことが主な業務です。災害に関する一元的な情報の集約と活用を目指すために構築された災害情報活用プラットフォーム(EDiSON: Earth Disaster Intelligent System Operational Network)に、災害・救急医療に関するデータを統合し、有事災害時における適切な情報管理や利活用の在り方を検討していきます。データサイエンスの分野において近年発展が著しい人工知能(AI: Artificial Intelligence)の手法も用いて、災害医療に関するデータから新たな知見の創出にも取り組んでいきます。電子カルテをはじめとした院内の医療情報システムの事業継続計画(IT-BCP: Information Technology – Business Continuity Plan)の策定やCSIRT(Computer Security Incident Response Team)の設立にも関わっています。
大分県では、国内で唯一、救急車両の位置情報やステータス管理、救急現場や傷病者に関する映像やクラウド型12誘導心電図の伝送を行うシステムが県内全域で導入されています。本部門では、この遠隔画像伝送システムの管理・運営も担っています。